胃もたれの原因とは？今すぐ症状をチェックして改善しよう
たくさん食べたり飲んだりすることが好きな方も多いでしょう。しかし、最近はちょっと食べただけで胃もたれや胸やけで気持ち悪く感じませんか。
年齢のせいにしてしまいがちですが、体のことをしっかり考える良いタイミングです。今回は、胃もたれの原因や症状について解説します。この機会に自分の胃腸がどうなっているのか、チェックしてみましょう。
胃もたれについて
胃もたれとは、胃が重苦しく感じる不快な症状のことを指します。胃の中にある食べ物をうまく消化できず、いつまでも食べ物が残っている状態です。
胃もたれは、多くの人に起こりやすい症状のひとつ。主に、胃がパンパンに張るような不快な膨満感が長く続きます。
他にも「胃が重い」「苦しい」「消化されていない感覚」などの症状が多いでしょう。また人によっては、吐き気のことを「胃もたれ」と表すこと場合もあります。
胃もたれは、消化機能が低下して起こる場合と消化器疾患で起こる場合があるため注意が必要です。
長く症状が続く場合は、消化器疾患の可能性があるため、医療機関を受診しましょう。
胃もたれの主な原因とは
胃もたれの原因はひとつだけではありません。ここでは日常生活のなかで、胃もたれの主な原因になるものについて解説していきます。心当たりがある方はチェックしてみましょう。
食べ過ぎ
揚げ物や天ぷら、お肉など脂を多く含む食事は、消化に時間がかかり胃の負担が大きくなります。
また、不規則な食事時間や偏食も胃に負担がかかるため、胃もたれの原因になるでしょう。
飲み過ぎ
飲酒量が多いと、胃が刺激されて胃酸と胃粘膜のバランスが崩れます。その結果、胃に負担がかかり、胃もたれを感じやすくなるでしょう。
また、飲酒が続いて睡眠不足になると、夜間帯は消化と吸収が十分にできません。そのため、起床時に消化されなかった食べ物が残り、胃もたれを感じやすくなります。
胃の機能が低下
胃の働きが低下することで胃もたれが起こります。原因としては、加齢や胃と腸などの消化器の病気の場合がほとんどです。いずれも、症状が軽いうちに診察・検査で原因を把握しておくことで改善できます。
ストレス
ストレスを感じると自律神経系のバランスが崩れ、胃の働きも低下します。さらに、食べ物を消化する胃液の量が減少し、食べ物を送り出す蠕動運動(ぜんどううんどう)も低下。その結果、胃もたれが起こる可能性が高いです。
妊娠
妊娠中はホルモンが子宮以外の平滑筋もゆるませるため、腸や尿管の動きが悪くなります。そのため、常に胃もたれしているように感じるでしょう。また、妊娠中は一時的に甲状腺の働きが強くなります。そのため、吐き気や動機を感じることが多くなり、ストレスになるでしょう。
病気が原因の可能性
胃もたれの原因の多くは、消化器系の疾患が原因になっていることが多いでしょう。胃もたれを症状とする主な病気は以下の通りです。
- 慢性胃炎
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
- ピロリ菌感染
- 機能性ディスペプシア
- 胃下垂
- 逆流性食道炎
- 胃がん
- 食道がん
このように大きな病気の可能性があるため、胃もたれを軽視してはいけません。気になる症状がある場合は、早めに医療機関へ行きましょう。
次の段落では、注意すべき胃もたれの症状について解説します。
実は要注意！胃もたれの症状について
注意すべき主な胃もたれの症状は次のとおりです。
- 暴飲暴食していないのに胃がもたれる
- 意識して胃に優しいものを摂っているのに引かない胃もたれ
- ある時から食後の胃もたれが毎回起こる
- 体重減少を伴う胃もたれ。
胃もたれの症状は十人十色ですが、上記の場合は注意が必要です。原因がわかるなら良いですが、心当たりが無いのに胃の不調が続く場合はすぐに医療機関を受診しましょう。
また、胸やけと胃もたれの違いは、胃もたれが食欲不振や胃の膨張感があるのに対し、胸やけは酸っぱいものが込み上げてきたり、胸が熱くなったりすることです。
共通の原因には食べすぎがあるため、胸やけと胃もたれは勘違いされますが、タイプの違う胃の不調と理解しておきましょう。
胃もたれは運動不全型と言って、不規則な生活や食べすぎ、ストレスなどで胃の運動機能が
低下して食べ物を消化する速度が遅くなり、胃の中に食べ物が滞るために起きます。
一方、胸やけは食べすぎや長時間前かがみになるなどして、胃酸が食道の方へ逆流するために起こる症状です。
次の段落では、胃もたれの予防と改善方法について解説していきます。
胃もたれの予防・改善方法
胃もたれなどの胃腸トラブルがあると、食事をするときや外食時に気になってしまい、好きなメニューを選べないことがありませんか？ここでは、胃もたれの予防と改善方法について詳しく紹介していきます。
食生活を改善する
規則正しい食生活を心がけ、食事の内容や摂取量を調整しましょう。
特に脂っこいものは避けて消化に良いものを食べるようにし、食事のときはよく噛んで食べると胃での消化・吸収が良くなります。逆に早食いなどは胃にとても負担がかかるため、癖がある方は気をつけましょう。
夕食時間は寝る2時間前までにすると胃に食べ物が残りずらく、食後は30分ほど休息をとるようにすると胃に負担が少ないためおすすめです。
刺激物を控える
アルコールやたばこ、炭酸水などは胃に負担が大きいため、摂り過ぎないことが大切です。
また、酢の物やかんきつ類も刺激が強く胃液の分泌が活発になるため、胃の調子が悪い時は避けましょう。
また、パイナップルやごぼう、ほうれん草の茎など繊維が多い食材は、消化に時間がかかるため調理方法に気をつけましょう。
調理のコツは、食材の繊維を断ち切るように切る・細かく切る・柔らかくなるまで煮るなど工夫をすることです。
また香辛料やコーヒーは、摂りすぎると胃腸に負担がかかるため、なるべく避けて白湯や常温の水を飲むようにしましょう。
適度に運動する
適度な運動によって、胃腸の働きを促進することは大切です。全身の血液循環もよくなるため、ウォーキングや体操などの負荷の軽いものから生活の中に取り入れてみてください。
睡眠をしっかり取る
睡眠不足が続くと胃腸の活動を調整している自律神経が不安定になり、胃液の分泌や働きに影響することがあります。毎日規則正しく生活し、決まった時間に睡眠を取ることは自律神経を整えるのに効果的です。
ストレスを溜めない
ストレスを強く感じていると体に不調が出やすくなるため、気分転換に好きなことをして発散しましょう。そこで適度な運動や趣味など自分なりの楽しみを見つけて、ストレスと上手く向きあっていくことが大切です。
ピロリ菌を除菌する
ピロリ菌の有無は、医療機関で検査を受けることで見つかります。もしピロリ菌が原因で胃もたれやトラブルが起きている場合は、薬を服用して除菌するのが一般的です。
胃もたれを改善して快適に過ごそう
胃もたれは、生活習慣を意識したり医療機関に相談したりすることで改善できます。
特に症状が長く続くときは、重大な病気が隠れている可能性もあるでしょう。気になる場合は検査を受けて、胃もたれの原因を知ることが重要です。すぐに原因が分かれば、体に合わせたケアで、改善できます。
健やかな毎日を送るためには、小さな不調も見逃さないことが大切です。
